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LinkedIn本社にお邪魔してきました

はじめに

さっそくですが僕のブログを読んでくださっている方のなかにも、『将来、アメリカや海外で働いてみたい!』などと考えている方もいるのではないでしょうか。

最近では留学もかなり一般化されてきたので、学生が前より容易に海外経験を積むことが出来るようになってきました。それは日本社会のグローバル化が少しずつ進むにつれて英語の需要も増えてきている象徴でもあると思います。

そんな学生の中には、英語力を取得するにあたって留学後はすぐに日本へは帰らず、そのまま海外で様々なボランティア、もしくはインターンシップや現地で就職活動をしてみたいと思う人もいると思います。

僕もそのひとりです。

そしてこの度、カリフォルニア州シリコンバレーにあるLinkedIn(リンクトイン)という会社にお邪魔させて頂いたので、そこで僕が感じたことを皆さんとシェアしていきたいと思います。

是非、海外での就職を希望されている方にアメリカ企業のひとつとして参考にしていただければ幸いです。

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リンクトインってどんな会社?

もしかしたらリンクトインという会社を聞いたことがない人もいるかもしれません。そうなんです。リンクトインは日本ではあんまり普及していません。

そんな日本でのリンクトインユーザーは約100万人と少なめですが、全世界の登録ユーザーはおよそ5億人にのぼり、世界最大級のソーシャル・ネットワーキング・サービスのひとつなのです。

今現在ではおよそ30種類の言語に対応しており、200を越える国々や地域から利用することができます。そんなリンクトインの月間アクティブユーザーはなんと1億人を超えています。ITやコンサルティング、金融業界のユーザーが特に多く、若手社員から経営者まで幅広く使われています。

リンクトインはリード・ホフマンによって設立され、2003年の5月にサービスを開始しました。そしてなんと2016年にマイクロソフトに262億ドル(約3兆円)で買収されました。3兆円での企業買収ってもはや規模が違いますよね。

現在、リンクトインはカリフォルニア州シリコンバレーのサニーベールにある本社を含め、アメリカ国内で計7ヶ所にオフィスを構えています。

アメリカ以外ではイギリス、アイルランド、スウェーデン、イタリア、オランダ、インド、ドバイ、スペイン、オーストラリア、ドイツ、フランス、ブラジル、シンガポール、香港、北京、そして東京にもオフィスがあります。

そしておよそ1万人の社員さんが世界中で働いているそうです。

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そんなリンクトインは言わばフェイスブックのビジネスバージョンです。ビジネス用のプロフィールを作成し、それがオンラインの履歴書(レジュメ)になります。

リンクトインの主な使われ方は基本的に3つです。

  • 個人ユーザーはビジネスに特化したプロフィールを作成し、実際の就職活動に必要な様々な情報を簡単に素早く収集出来る。
  • 企業側は欲しい人材に対して直接的にアプローチすることが出来る。(ダイレクトリクルーティング)
  • タイムラインを使って世界の様々な企業やインフルエンサーの最新のトレンド情報を収集出来る。


普段、就活や実際の仕事をするなかで、たくさんの人に出会い、たくさんのコネクションが出来ると思います。フェイスブックでも管理が出来るのですが、フェイスブックはプライベートの友人が混ざってしまうのが難点です。リンクトインはビジネス用に特化されているので、その大切なコネクションをしっかりと管理することが出来ます。

自分のプロフィールには過去や現在の経歴や自分の持っているスキルを書き込むフォーマットになっています。そして、リンクトイン内での友人にあなたが持っているスキルなどを推薦してもらうことでプロフィールの質を高めることも出来ます。

しかし、リンクトインはただ自分のプロフィールを作り、企業側からのオファーや連絡を待つだけのツールではありません。

自分自ら、希望する会社の求人に応募することも出来るのです。

  • 希望する会社は今現在、どこのポジションが空いているのか。
  • どのようなスキルが求められているのか。

このような就職活動に必要なリアルな情報も簡単に手に入れることが出来ます。

そしてタイムラインでは、関心のある分野や気になる会社や人物を『フォロー』することで、彼らのビジネスに関する動向などを随時にチェックすることが出来ます。

リンクトインは人と人のコネクションだけではなく、企業と個人が直接的に繋がることも出来るとても便利なツールです。使いこなせるようになるまでは少し時間がかかりますが、使いこなせるようになればものすごく役に立つサービスなので、海外で働きたいと考えている学生には必須のアイテムだと思います。

iPhoneならびにAndroid向けのスマートフォンアプリ、どちらも日本語対応しているのでぜひチェックしてみてください。
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リンクドインのホームページはコチラです。
スマートフォンは下からインストール出来ます。


LinkedIn

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posted with アプリーチ

社員食堂でランチタイム

リンクトイン本社に着いて間もなく、今回招待してくれた中国出身のチェンさんと一緒にランチを食べました。そこでチェンさんにどういった経歴を得てリンクトインに入社したのか、仕事は主にどのようなことをしているのかを聞きました。

ちなみにオフィスへ行った日が月曜日でとても忙しいにも関らず、チェンさんはとても優しく接してくださいました。

ランチの場所は本社のメインビルディングの隣にあり、食べ放題となっています。料理はインド料理や中華料理、さらには手作りの窯焼きピザもありました。もちろんサラダバーやデザートも全て無料です。

初めてのリンクトインオフィスに緊張していながらもお腹はめっちゃ減っていたのでたくさん食べました(笑)

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窯焼きピザが美味しかった...

チェンさんが言うには、現在サニーベールの本社だけで約10棟のビルディング、そして約3000人のエンジニアが働いてるそうです。

国籍はもちろんかなりのインターナショナルで、日本人の方は見えなかったものの、インドや中国系の方がたくさんいました。中にはインターンシップとして働いてる学生もいて、広いランチスペースの中で和気あいあいと食事を楽しんでいました。

チェンさんの奥さんが言うには、グーグルやフェイスブックのオフィスの社員食堂よりもリンクトインの食堂の方が豪華なので、それを理由にリンクトインを選ぶ人も中にはいるそうです…(笑)

ちなみにランチメニューも日替わりで変わるそうなので、毎日のランチが楽しみになりますね。僕が行った日のデザートは手作りマカロンでした。

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料理は厨房でコックさん達がせっせと作ってました

チェンさんは現在、リンクトインに来て約2年ほどが経ち、リンクトインで働く前は同じカリフォルニア州にあるサンタバーバラのスタートアップで働いていたとのことでした。リンクトインへの入社の理由はとてもシンプルで、刺激のある大手企業で一度は働いてみたかったそうです。

ソフトウェアエンジニアというとプログラミングの印象が強く、ずっとコーディングをしているイメージがあるかもしれません。しかし、シニアソフトウェアエンジニアとして勤務しているチェンさんの日々の仕事内容はコーディングをしている時間よりもミーティングをしている時間のほうが多いそうで、多いときは一日に6つものミーティングをこなすときもあるそうです。

リンクトインの本社があるサニーベール付近はアメリカの中でも家賃がかなり高い場所なので、物価や家賃への不満は奥さんと口を揃えて言っていました。

しかし、リンクトインのような福利厚生もしっかりした会社で働くことに関しては奥さんもとても安心しているそうで、なによりチェンさん自身がこういった環境で日々の仕事をこなすことが刺激的でとても満足しているそうです。

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そんなこんなでお話していて、

『僕もいつかこういうところで働いてみたいです。』

と素直に言ってみました。すると、

『じゃあ僕がオファー出してあげるからとりあえずリンクトインでインターンシップをしてみなよ!!』

とさらっと言われました。あまりに突然言われたので最初はびっくりしたものの、大好きなアメリカのテクノロジー企業でのインターンシップを心からずっと望んでいたので是非お願いしました。

条件はただひとつ。
『社会に出ても勉強と学習を怠らない覚悟があるなら』ということでした。

人は仕事を始めると物事の学習をストップしがちです。それではスピードが重視されるテクノロジー企業ではやっていけないのでしょう。

貪欲に学習し続ける。

とてもシンプルに聞こえるけれど、働いている本人から言われる一言はとても重くて、現実的でした。

それでも僕はアメリカで働きたい。

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ランチが終えたあとは2階の仕事場を覗かせてもらいました。サニーベールの本社にはたくさんのビルディングがあるので、ひとつのビルディングに大勢の人がいることもなく、とても静かでした。そしてワークスタイルはとても幅広く、5人から6人ほどでミーティングをしているチームもあれば、個室でひとりで仕事をしている人もいました。

基本的に仕事内での厳しいルールはないみたいなので、各自がしっかりと休憩を取れるようになっています。休憩スペースにはおやつやジュースなども支給されていて、そこで同僚とお話をしてる人もいました。仕事場自体はデスクトップとミーティングルームが立ち並び、まさにテクノロジー企業という感じですね。

コンピューターサイエンス好きの僕にとってはまさに天国のような環境。世界中から優秀な人達が揃い、その中でお互いのアイデアをぶつけながら新しいイノベーションを生み続ける仕事場はまさにこういうところなのか。と言わんばかりの雰囲気のある場所でした。

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お〜いお茶も支給されてました。確か、ある日本人の方がシリコンバレーにお〜いお茶を広めたとか...

働く思考の違いとその背景

今回リンクトインにお邪魔させてもらって、やはり『働き方の違い』をすごく感じました。

もちろんリンクトインがアメリカの全ての企業を代表するわけではないし、あくまでアメリカでたくさんある中のひとつにすぎません。

そもそも働き方というのは、日本でもアメリカでも地域や職種によって大きく異なります。さらには人によっても違い、国によっても変わってきます。

仕事が好きでばりばり働きたい人もいれば、仕事よりも趣味に時間を注ぎたいっていう人もいると思います。仕事というのは多様性があっていいものなので、『どれがいい』とか『こうであるべき』みたいなことはないと思います。

しかし、日本では『男性は仕事。女性は家庭。』という昭和的家族モデルが文化に深く根付いてしまったせいで、社会自体が男性と女性を大きく区別するようになってしまいました。最近では働く女性も少しずつ増えてきているのですが、日本の仕事上における男女の格差が変わるにはもう少し時間がかかるでしょう。

それに比べてアメリカではリンクトインのようなテクノロジー企業でも実際行ってみると女性の方がたくさんいらっしゃいました。それでもテクノロジー企業の女性の比率はまだまだ少ないのが現実です。しかし、少しずつ変わっている現場を実際に見て、なんだかとても嬉しく、感心しました。

今と昔では時代が違うので、本当に重視すべきものは既存のモデルや考え方にとらわれず、自分に合ったワークスタイルを見つけることだと感じました。

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オフィス内にはピンポンやビリヤードで遊べるスペースも

それともうひとつ、アメリカと日本の違いをあげるとするならば、『転職に対する価値観の違い』だと思います。

これはリンクトインが日本でなかなか普及しない理由でもあるのですが、日本では終身雇用年功序列など、バブルの頃の余韻が残っているせいで多くの人が『出来れば一社で安定に長く勤めていたい』と考えている傾向があります。

現代の企業達は激しい価格競争の中で効率的に動きたがるので、少しでも利益を伸ばしたい企業はまず最初に一番コストのかかる人件費を切りたがります。これが現在のほとんどの企業達が終身雇用に終わりを告げた大きな理由の一つです。

そしてこれからは、人間がやる必要のないと判断された仕事は高度なAI(人工知能)を兼ね備えた機械やロボット達が取って代わるでしょう。

現在のAIは加速度的に進化しているので、今後の人間の仕事への影響は必然的に起こってしまうものです。そうなると人々の転職率がさらに高くなってしまう可能性もあると思います。

とは言っても今現在の日本の転職状況でさえ、もうすでにあまりいい状況とは言えないみたいです。例えば、日本の中年男性の転職のほとんどが前職よりもさらに労働環境や待遇が悪くなってしまうケースが多いそうです。

転職で難しいのは、同じ職種に就けるとは限らない事です。なので、違う職業に転職となってしまうと前職で務め上げた仕事上での成果や信頼を失ってしまいます。せっかくの過去の仕事の経験を積み上げていくことが出来ません。

そうなると仕事もまた一から覚えていかなきゃいけなくなります。そして一度このループにはまってしまい、抜け出せなくなってしまうと自然と自分の資産も積み上げることが出来なくなってしまいます。まるで『働いても働いても一向に資産を築くことができない』この状況を俗に『ワーキングプア』と言うそうです。

リストラなどによる転職などは自己責任と言われがちなのですが、僕は人々の過去の経歴や経験がしっかり評価されるためにもリンクトインのようなサービスがもっと日本で普及して欲しいと思っています。そうすれば次のステップも踏み出しやすくなるはずです。

それに対して、アメリカでの転職というのは自分自身のステップアップの段階にすぎず、あまりネガティブなものとして捉えていない気がします。逆に、一社にずっと勤めている人の方がめずらしいのかもしれません。かと言って、アメリカの人達の全員が転職を有利に行ってるわけではありません。

特にこの辺りのシリコンバレーやサンフランシスコの付近は高給取りのエンジニアが多いので、そうでない人は厳しい状況の中で生活していると聞きます。学校教師でさえ生活が厳しいとか...。なので場所によっては治安も悪く、貧富の差をものすごく感じる場所でもあります。

国々によって異なるその『働き方の違い』の裏にはどれも資本主義ならではの『厳しい労働環境』がある。

ということを改めて感じました。

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カフェで料金を払わないのはなんだか変な感じ

ここでちょっと道をそれてしまうかもしれないけど、日本人の働き方についてもう少し語らせてほしい。

最近の日本ではブラック企業という言葉を筆頭に『残業代の未払い』『過労死やストレスによる自殺』などどいった様々なネガティブな印象が強い気がする。いくつか原因があると思うけれど、日本人は特に責任感が強すぎるあまり、自分へのプレッシャーをかけすぎる傾向がある気が僕にはする。

そして働こう働こうと思いすぎるあまり、働けば働く人ほど出来る人などといった変な固定観念を持っている人が増えてきている。そうすると忙しいふりをした自分に酔った人間も出てくる。そういういらない見栄っ張りをする必要はないし、そういう人に惑わされてはいけない。

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テック企業ならではのクリエイティブに作られたオフィスも魅力的だった

英語が完璧である必要はない

もちろん海外で働くためにはその国の言語を喋らなければいけない。

そこでよく疑問に出てくるのは、
『海外で働くためには英語が完璧である必要があるかどうか』だと思う。

僕は前まで、この答えはYesだと思っていた。人によって答えは違うかもしれないけれど、僕自身は今回リンクトインへ行って答えがNo変わった。

日本人は特に気にしがちな英語力。もちろん海外で働くために英語が出来たことに越したことはないけれど、英語が出来ても中身が空っぽじゃ意味がない。英語よりも必要なものは何か。それはパッションだと思う。

ふざけているように聞こえるかもしれないけど、僕は本気でそう思ってる。つまり、どれだけの思いを持って働きたいと思っているのか。どれだけの情熱を持って成し遂げたいと思ってるのか。しかし、思っているだけでは何も意味がない。思いは行動力に出るはずだ。その行動力がアメリカで評価される。

英語が出来なくてもいいとは言わないけれど、英語が出来るだけではアメリカで働くのは難しい。今回、連れて行ってくれたチェンさんも中国出身で英語は母国語ではないので、英語自体は別に完璧ではなかった。

それにアメリカは世界中から人が集まるので、一言で英語といっても色んなアクセントを持った人がいる。例えば、インドやベトナム。彼らの喋る英語ははっきりいってとても聞き取りづらい。でもそれは彼らが悪いのではなく、ただ単に彼らの英語のアクセントが強いだけだ。聞き慣れていないだけの話なので、コミュニケーションが取れれば全然大した問題じゃないし、彼らも別に大きな問題とは思っていないだろう。

海外で留学、もしくは仕事などを考えたとき、英語という表面的なものだけに気を取られすぎてはいけない。アメリカではたくさんのオポチュニティが転がっている。それに飛び込んで掴みとるか、もしくはびびって見逃すか。ここであなたの人間性が問われる。

慣れない環境の中で恐怖感に追われる気持ちもよく分かる。チャンスを見逃してしまいがちな人は、土壇場で表面的なもの(学歴や変なプライド)に気を取られて自信を無くしてしまう人が多い。まさしく、僕はそうだった。

でもアメリカでチャンスを目の前にしたら『あなたがなに人なのか。どこから来たのか。学歴はどの程度か。』そんなものは一切関係ない。逆にそんなものを自慢してくる人をぼくは見たことがない。アメリカのインターンシップなどは日本の研修などとは違って、即戦力として起用されやすいので、スキルや人間性の方がよく見られる。

それに、そういった環境に一度飛び込んでしまえば、英語を含めてある程度の実力は後から自ずとついてくる。

もしダメならダメでまたチャレンジすればいい。

という心構えで僕はいる。

最後に

保守的に育ってきた僕らに必要なのは英語を完璧にすることよりも、まずはチャンスに飛び込む勇気が必要だと感じました。

そして今回のリンクトインは本当に貴重な経験でした。すごい楽しかった。

インターンシップにもぜひチャレンジしたいと思います。ありがとう。

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